廃棄物を整理し、古新聞や上質紙の抜き取りなどの仕事をしている若者は、三人のう ち二人までが外国人の学生であった。案内をしてくれたビル廃棄物の処理会社の人の話によ ると、ここ二、三年アルバイトの求人広告を出しても、来るのはほとんどが外国人労働者で、 その彼らもほかにもっとぺイの良い働き口が見つかると、すぐに移ってしまうという。この 会社では、一人のアルバイトを得るのに年間数十万円の求人広告費を使っている。 こうして、ビル廃棄物処理業界は、人手難で危機的状況に陥り始めているが、外国人労働 者に対する規制がいま以上に強まれば、せっかくビルの地下に選別・保管スペースが確保さ れても、働く人間がいないという事態さえ生じてくるかもしれない。 なお、こうした清掃事業の人手不足の問題は、家庭ごみをめぐっても起こっている。夏と もなれば、清掃マンも休暇をとるが、それによって生じる人手不足を都では主として学生ア ルバイトで補っていた。ところが数年前から日本人の学生はほとんど集まらず、外国人学生 を募ってきたが、一九九○年の夏は頼みの外国人学生ですら希望者が減ったといわれる。一 日七五○○円よりももっと良い仕事が、ほかに沢山あるからである。 かつて高度成長の頃、やはり清掃職員のなり手が少なく、そのため中・大都市の清掃当局 者は、石炭産業の斜陽化による失業者を獲得しようと、三池などの炭鉱地帯に出掛けていっ たことがある。今後、このような〃人″をめぐる問題は、ますます深刻になると思われる。 かところで、ビル廃棄物の選別・保管スペースの確保は、規模の大きい、これから建設するビルについては比較的容易だが、既存の、なかんずく小 は規模ビルにおいては困難なケースが少なくないだろう。このような問題に対 み ごしては、二つの方策が考えられる。